白無垢

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雨が降る日は心が落ち着く。私はずっと雨が好きだった。嫌な所もあるけれど、見てるとやっぱり良いものだって思う。

今日は休日だけど、メイクも手の込んだものにはしない。服だってお洒落しなくてもいい。もうその必要はなくなったから。時間もこれからは相手のために使う事もしなくていい。だからすごく楽になった。だけど、やっぱり悲しい。

今まで、いっぱい私の時間を使って、私の大事なものを渡して全部、失くしてしまったから。

周りが、今の私を見て「みっともない」と言って来た。

私はちゃんと自分で自分のことを、「みっともない」って思ってもいなかったから、すごく傷付いた。

私は人生をずっと白無垢を着て歩いてきたの。白無垢を着るのが当たり前だと思ってた。だから周りも純真無垢にそれを見てると思い込んでいた。

でも違った。実際は裏切られるし、人の事をあざ笑う。それから人を蹴落としたいとも思ってる。

私だって同じ。白無垢の内側には血の跡がベタベタに付いてた。

みんな、自分をいじめてる。本当の自分は自分にしか分からない。自分でさえも、ちゃんと見ないと分からない。すぐに見失うもの。

私はずっと自分をごまかしていた。頭が悪くて、馬鹿だった。

私は白無垢を着るような、そんな美しい者では無かった。確かに美しいものは持ってはいるとは思うけれど、その私を崇めすぎてた。

これからは誠心誠意、心を尽くすのは、ちゃんと私の大事のためだけにする。

裏切りや人の事をあざ笑う、汚い者には渡さない。もう見棄てる。棄てちゃうの。

それだけは守る。約束する。また頑張るから見ててね。

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